わんちゃんの皮膚炎(2)

「治療にはどんな方法があるの?」

  1 原因が違えば、治療方法もことなるので、まずは原因を特定することが大切です。

  2 外部寄生虫・細菌・カビなどの感染をコントロールします。

  3 きちんと治療できていれば、2週間後には感染は落ち着き、かゆみがなくなっているはずです。
      まだ、かゆがっているようなら、アレルギーかもしれません。

  4 アレルギーの原因を調べ、アレルゲンを可能な限り除去します。

  5 わんちゃんの生活を見直し、ストレスを減らします。


「原因の特定方法は?」

  
1 飼い主様のお話を聞く・・・とっても大切です。しっかり把握してから病院に行きましょう。

      症状が出始めたのはいつか、過去に皮膚病にかかったことがあるか?

      季節によって症状が変化するかどうか?

      ノミの予防をしているか、いつ・どんな薬で予防しているか?

      食事・おやつは何か、最近新しく食べた物はあるか?

      今まで薬を試したことがあるか、どんな薬で、効果はどうだったか?

      家庭環境に変化はあるか?
         新たにペットを迎える、新しい家具・敷物を買う、近所で工事をしているなど

  2 皮膚の診察・・・まず全身を診てから、症状がでている皮膚や毛をとって調べます。

「感染をコントロールする方法は?」

  1 外部寄生虫を駆除します・・・検査で外部寄生虫が見つかった場合はもちろん、見つからなかった
      場合でも、可能性を消去するために、薬を投与することがあります。

  2 細菌・カビなどを抗生物質・抗真菌剤などでおさえます。

      皮膚のターンオーバーが約3週間なので、最低でも3週間、感染が皮膚の深部にまでおよぶ
        時は、6~12週間、抗生物質などの投与が必要です。
      症状が落ち着いても、自己判断でやめたり、減らしたりすると、再発してしまうことが多いです。

  3 シャンプーで病原体・アレルゲンなどを洗い流し、皮膚の状態を整えます。

      治療としてのシャンプーなので、必ず病院で処方された物で、指示通りに行いましょう。

      シャンプー前に、毛を短くカットしておくと、シャンプーが楽になります。

      まず、ぬるめのお湯で毛の根元までしっかりぬらします。

      シャンプーを手にとって泡立てながら、症状の重い場所を最初に、その後全身に、泡を体の
         上にのせていくような感じで洗います・・・ゴシゴシ洗ってはだめです。

      泡立てた状態で10分間待ちます・・・10分は長いですが、とても大切なことなので、よろしく
         お願いします。声をかけたり、マッサージをしたりして、乗り切りましょう。

      シャンプーが残らないよう、ぬるめのお湯でしっかりとすすぎましょう。

      2種類のシャンプーで2度洗いする場合は、シャンプーの順番をまちがえないように、上記の
         手順で再びシャンプーをし、しっかりすすぎましょう。

      タオルでやさしく水分を拭きます・・・ゴシゴシ拭かず、タオルをこまめに換えて、タオルの上
         から、軽く押さえる感じで拭きましょう。

      ドライヤーを使う場合は、低めの温度で、なるべく皮膚に風が当たらないようにしましょう。