慢性腎不全(ねこちゃん)


           「なんでこんな話?」

             ねこちゃんに多い病気で、治らない病気だからです。
             早く病気に気づいてあげ、進行を遅らせ、症状を軽くしてあげたいのです。

           
「慢性腎不全ってなに?」

              色々な原因で腎臓が傷つき、徐々に進行していく病気です。
              働ける腎臓が約25%に減ってしまうまで、重い症状は現れません。

           
「原因は?」

              猫下部尿路疾患・尿路閉塞・感染症・加齢など色々です。
              最新の研究では、他の動物では血液中のたんぱく質AIMが急性腎不全を治す
                ために働いてくれるのに、ねこちゃんのAIMは働いてくれず、その結果
                急性腎不全がよくならない事がわかってきました。

           
「どんな症状なの?」


 働ける腎臓              症状   発見可能な検査
   60%            無症状  血液検査-SDMA 
   50%  尿が薄くなりはじめる
  多飲・多尿・脱水・便秘など
 尿検査
   尿比重・UPCなど 
   25%  体に老廃物が溜まりはじめる
   嘔吐・食欲不振・痩せてくる・元気がない
 腎臓でつくられるホルモンが減る
   貧血・高血圧など
 血液検査
   BUN・Creなど







           「どんな治療法があるの?」

              1 食事療法-リンやたんぱく質を調節した食事にします。

              2 ACE阻害剤-血圧を下げて、腎臓を保護します。

              3 吸着剤-リンや老廃物を吸着し、便として排泄します。

              4 点滴・制吐剤・造血剤などの対症療法。

              5 ラプロス-腎臓の血流を回復させ、慢性の炎症を抑えます。

              6 アゾディル-窒素老廃物を栄養源にして利用する善玉菌です。

           
「お家でできる事はあるの?」

              定期健診を受けて、早く病気に気づいてあげましょう。
              日ごろから、おしっこの量・色・臭いなどに気を配りましょう。