わんちゃんの皮膚炎(1)

「なんでいきなりこんな話?」

  皮膚炎と言うと、他の病気に比べて軽く考えられる事が多いのですが、わんちゃんのQOL(生活の
    質)を大きく損なう病気だからです。
  そしてペット保険会社の調査では、もっとも多い病気で、治療に時間がかかる病気だからです。

「皮膚炎って何?」

  色々な原因で、わんちゃんの皮膚のバリア機能が低下し、皮膚に炎症が起こり、かゆくなる病気です。
  さらに、わんちゃんがなめたり、噛んだり、掻いたりして、悪化してしまいます。

「原因は何?」

  ざっくり分けると、感染症・アレルギー・その他となりますが、原因が重複している事が多いです。

  1 感染症

     外部寄生虫・・・ノミ・マダニ・疥癬(ヒゼンダニ)・毛包虫(アカルス)など
     細菌・・・ブドウ球菌など
     カビ・・・マラセチア・白癬菌など

  2 アレルギー

     吸引(アトピー)性アレルギー・・・ハウスダスト・花粉など
     食事性アレルギー・・・食事中のタクパク質など
     ノミアレルギー
     接触性アレルギー

  3 その他

     内分泌の障害・・・副腎皮質機能亢進症・甲状腺機能低下症など
     先天性および遺伝性皮膚疾患
     免疫の異常
     腫瘍
     ストレス

「どんな症状?」

   よく体を舐めたり、噛んだり、掻いたり、こすりつけたりする・・・かゆい!

   皮膚が赤くなったり、ぶつぶつができる。

   皮膚にかさぶたや引っかき傷ができる。

   皮膚が黒っぽく、分厚くなり、象のような皮膚になる。

   毛艶が悪い、毛が薄くなる、毛が塊で抜ける、毛がべとつく。

   フケが多い。